配線異常・接地異常試験(対象:電子制御ユニット(ECU)・車載電装品)

電子制御ユニット(ECU)・車載電装品車載特有の過渡電圧・電気的負荷試験

配線異常・接地異常試験(Wiring fault and ground fault tests)は、電子制御ユニット(ECU)や車載電装品が、誤配線や接地電位の変動、回路の断線・短絡など、車両電気系統で発生する異常状態に対して安全性や機能を維持できるかを評価する電気的負荷試験です。車両整備時の誤接続やハーネスの損傷、アースポイントの電位差などを再現し、保護回路の動作や機器の耐久性、故障の有無を確認します。

国際規格であるISO 16750-2および国内規格JASO D014-2では、逆接続や基準接地電位の変化、回路開放・短絡など、自動車で発生し得る代表的な配線異常について評価方法が規定されています。また、欧州OEM規格であるLV 124でも、実車を想定した各種電気的異常条件が定められています。

対応規格

  • ISO 16750-2
  • JASO D014-2
  • LV 124(Eシリーズ)

配線状態や異常の種類に応じて、適切な試験方法を選択することが重要です。

評価目的・状態による分類

逆極性電圧試験(Reverse polarity test)

電源のプラス・マイナスを逆に接続した状態を再現し、誤接続時に製品が破損しないことや、保護回路が正常に機能することを評価する試験です。整備時の誤配線やバッテリー交換時の逆接続などを想定し、ECUや車載電装品の耐久性・安全性を確認します。

対応規格

  • ISO 16750-2 4.7
  • JASO D014-2 4.7
  • LV 124(E-06)
基準接地及び電源オフセット試験(Ground offset test / GND shift test)

車両内のアースポイント間に生じる電位差や、電源・接地基準の変動を再現し、正常な通信や制御機能を維持できるかを評価する試験です。近年では「GNDシフト試験」「グランドオフセット試験」と呼ばれることも多く、CAN通信や各種ECUの信頼性評価で重要な試験となっています。

対応規格

  • ISO 16750-2 4.8
  • JASO D014-2 4.8
  • LV 124(E-07)
回路開放試験(Open circuit test)

センサやアクチュエータ、電源ラインなどが断線した状態を再現し、異常検知機能やフェールセーフ機能が正常に動作することを確認する試験です。断線発生時の誤動作防止や故障診断機能(DTC)の適切な動作を評価します。

対応規格

  • ISO 16750-2 4.9
  • JASO D014-2 4.9
  • LV 124(E-08)
回路短絡時保護試験(Short circuit protection test)

電源や信号ラインが短絡した状態を再現し、過電流保護や温度保護などの保護機能が正常に作動し、製品が損傷しないことを評価する試験です。ヒューズや電子保護回路の動作確認、短絡復帰後の機能維持などを確認します。

対応規格

  • ISO 16750-2 4.10 ※
  • JASO D014-2 4.10 ※
  • LV 124(E-09)

※ISO 16750-2およびJASO D014-2の条番号は版によって変更される場合があります。また、一部のOEM規格では試験条件や判定基準が追加・変更されるため、本ページでは代表的な試験項目を掲載しています。

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