破壊試験とは
基本的な疲労破壊・脆性破壊の観点から、建築構造物・機械装置・鋼等の材料の荷重に対する耐性などを高速度変形条件下で評価する試験です。構造の破壊が起こるまで荷重を加えて、その強度を評価します。
破壊とは材料が分離してしまう現象であり、その破壊の形態には種々あります。主には延性破壊、脆性破壊、疲労破壊、応力腐食割れ、クリープ破壊などがあり、延性破壊、脆性破壊、クリープ破壊などは静的破壊に分類されています。
- 破壊の種類
-
- 延性破壊
- 静的破壊の一つで、破壊するまでに大きな塑性変形を伴うのが特徴です。一般に大きな変形を伴ないながら最終的な破断するため、破壊の兆候が検知できる場合が多いです。
- 脆性破壊
- 静的破壊の一つで、破壊に至るまでにほとんど塑性変形を伴わずにパキっと割れてしまうのが特徴です。亀裂は高速に伝搬し、破面は平滑なのが特徴です。
- クリープ破壊
- 静的破壊の一つです。クリープとは、高温下において、物体に一定の荷重(応力)を加えることで、時間とともに物体が変形していく現状のことで、クリープ変形による破壊をクリープ破壊といいます。
- 疲労破壊
- 時間的に変動する荷重によって発生した亀裂が、繰り返しを重ねるごとに徐々に進行して破壊に至る現象です。機械構造物の80~90%は疲労破壊が関係していると言われているため、疲労強度に関しては特に十分検討する必要があります。
- 応力腐食割れ・遅れ破壊
- 応力腐食割れとは、部材に応力が加わった状態で腐食環境に置かれたとき、腐食環境にない場合より急速に亀裂が発生、成長して破断に至る現象です。また、高い応力が加わっている状況でわずかに腐食されると急激な破断が起きる場合があります。これはある期間経ってから突然発生するので遅れ破壊と言われ、応力腐食破壊の一種になります。
破壊試験に対応可能な企業
-
- TDM株式会社[愛知県豊川市]
- 国内最大級の大型試験機で実体サイズでの試験が可能。引張試験機や疲労試験機には防護ネットを完備。試料の破壊値を知ることはもちろんのこと、破壊する瞬間を目視確認することが可能です。
-
- 東信電気株式会社[神奈川県川崎市]
- 東信電気は家電、サーバーなど多様な信頼性試験に対応します。目的にあわせて試験をアレンジし、ワンストップで必要な全ての試験を実施できます。国内外の安全規格認証取得の申請代行の支援にも対応しています。
-
- 三菱電機株式会社 系統変電システム製作所[兵庫県尼崎市、赤穂市]
- 高電圧試験所を保有。超高圧試験設備もしくは高電圧試験設備を利用し、インパルス電圧試験、交流電圧試験、直流電圧試験、耐電圧試験(測定)、絶縁破壊試験などを行うことができます。
破壊試験に関係する試験・規格情報の紹介
関連規格
- JIS A1157
- コンクリートの圧縮クリープ試験方法
- JIS K6859
- 接着剤のクリープ破壊試験方法
- JIS K7087
- 炭素繊維強化プラスチックの引張クリープ試験方法
- JIS K7088
- 炭素繊維強化プラスチックの曲げクリープ試験方法
- JIS K7115
- プラスチック-クリープ特性の試験方法-第1部:引張クリープ
- JIS K7116
- プラスチック-クリープ特性の試験方法-第2部:3点負荷による曲げクリープ
- JIS K7132
- 硬質発泡プラスチック-規定荷重及び温度条件下における圧縮クリープの測定方法
- JIS K7135
- 硬質発泡プラスチック-圧縮クリープの測定方法
- JIS R1612
- ファインセラミックスの曲げクリープ試験方法
- JIS R1631
- ファインセラミックスの引張クリープ試験方法
- JIS R2658
- 耐火物の圧縮クリープの試験方法
- JIS Z2273
- 金属材料の疲れ試験方法通則
- JIS Z2274
- 金属材料の回転曲げ疲れ試験方法
- JIS Z2275
- 金属平板の平面曲げ疲れ試験方法
- ISO 204
- 金属材料-引張における単軸クリープ試験-試験方法
- ISO 7500-2
- 金属材料-静的単軸試験機の検定-第2部:引張クリープ試験機-適用する負荷の検定
関連試験
お探しの企業が見つからなかった場合は、弊社のコーディネーターが代わりにお探しいたします
お気軽にご相談ください