昇温脱離ガス分析（TDS）とは

昇温脱離ガス分析は、TDS（Thermal Desorption Spectrometry）の略で、試料を高真空容器内で加熱・昇温し、昇温中に試料の表面及び内部から脱離・発生するガスを温度毎に検出・分析できる質量分析法です。

材料や試料から発生するガスを把握することにより、表面付着物の確認や不具合発生原因の推定を行うことが可能です。

TDSスペクトルは、横軸に温度、縦軸にイオン強度を表すことにより、放出されるガスの脱離量の比較、脱離温度の比較が可能です。

昇温速度を制御しつつ測定するのでTPD（temperatuer programmed desorption）ともいいます。

昇温脱離ガス分析の特徴

特徴

• 水素、水、酸素、窒素などの低質量分子の高感度分析が可能

用途

• 固体表面及び内部からの発生ガスの検出と分析
• 薄膜中の水分評価（酸化膜・窒化膜・金属膜・レジスト膜など）