ガスクロマトグラフ質量分析(GC/MS)とは
ガスクロマトグラフ質量分析(GC/MS)は、ガスクロマトグラフ(GC)と質量分析装置(MS)を直結した装置を用い、有機化合物の定性・定量を行う分析手法です。
多成分の微量試料の分析が可能で、分子量が比較的小さく、揮発性成分の分析に有効。試料を気化して分析するため、不揮発性化合物や熱に不安定な化合物を分析するのには不向きです。
多数の成分が含まれている試料を気化してガスクロマトグラフ(GC)で成分分離し、分離した単一成分について、質量分析装置(MS)で得られるマススペクトルで定性分析、クロマトグラムで定量分析を行います。
マススペクトルとクロマトグラムが同時に得られるため、各ピーク成分の同定が容易であり、質量を選択して検出できるので、高感度の測定・分析が可能です。
沸点の勾配によって分離される物質(炭化水素、脂肪酸、アルコールなど)の分析に優れているのが特徴。環境、化学、電子・半導体、食品、医薬など、さまざまな分野で微量成分の分析に用いられています。
- ガスクロマトグラフ質量分析(GC/MS)の適用例
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- 有機化合物の定性、定量、組成分析
- 有機化合物合成品の不純物分析
- 配線基板などからの揮発性成分の分析
- 食品・飲料の異臭成分の分析
- 医薬品中の在留溶媒成分の分析
- クリーンルームのエアー分析
- 残留農薬やVOC、ダイオキシンなど環境汚染物質の分析 など
ガスクロマトグラフ質量分析(GC/MS)に対応可能な企業
ガスクロマトグラフ質量分析(GC/MS)に用いる装置
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- ガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)
- ガスクロマトグラフ(GC)で分離した成分や加熱によって生成した成分をイオン化し、マススペクトルを測定することにより成分の定性を行い、 質量分析装置(MS)により検出されたイオンの強度により定量を行う装置。
関連規格
- JIS K0123
- ガスクロマトグラフィー質量分析通則
- JIS K6231-2
- ゴム-熱分解ガスクロマトグラフ法-第2部:スチレン、ブタジエン及びイソプレンの質量分率の求め方(定量)
- JIS K6241
- ゴム-ガスクロマトグラフィー質量分析法(GC/MS法)による老化防止剤の同定
- ISO 10638
- ゴム-ガスクロマトグラフィ/質量分析法による劣化防止剤の同定
- ISO 11916-2
- 地盤環境-爆発性化合物測定-第2部:電子捕獲検出 (ECD)又は質量分析検出(MS)を伴うガスクロマトグラフィ(GC)による方法
- ISO 12010
- 水質-水質中の短鎖ポリ塩化アルカン(SCCP)の定量-ガスクロマトグラフ-質量分析計(GC-MS)と負イオン化学イオン化法(NCI)
- ISO 12884
- 環境大気-全(ガズ状及び粒子状)多環芳香族炭化水素の測定で吸着剤付きフィルタでの捕集-ガスクロマトグラフィ・質量分析
- ISO 13876
- 地盤環境-質量選択検出を伴うガスクロマトグラフィ(GC-MS)及び電子捕獲検出を伴うガスクロマトグラフィ(GC-ECD)によるポリ塩化ビフェニル(PCB)の定量
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