スクリーニング試験とは
スクリーニング試験は、製品の出荷前に、初期故障や潜在的な欠陥をふるい落とすため行われる試験です。ストレス負荷による耐久性試験ではありません。
試験条件は、良品を劣化させずに欠陥除去する条件(温度、湿度、電流など)を選び、欠陥に対して敏感なパラメーターを測定して選別することが求められます。そのため、製品ごとのノウハウによる条件設定が行われることが多くなっています。
試験時間を長時間にすると製品劣化になり、また製造工程の遅れを招くことになり経済性の効果が落ちてしまいます。試験時間を短時間にすると不良品の見落としになってしまう可能性があります。
そのため、製造社は経験から、故障を効果的に除去する時間及び効果的に顕在化させる温度条件をノウハウとして持って、経済性の効果を発揮できるようにします。加速試験が目的ではないので、過剰な時間と温度条件を設定するわけではありません。
- スクリーニング試験の原則は次の通りです。
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- 潜在欠陥の故障の原因が既知のものは、そのメカニズムに沿った試験を行います。
- 市場故障の中でも、初期故障をターゲットにした試験を行います。
- 原則全数、非破壊方法。ただし、場合によっては、ロットからサンプル抜き取り合否判定を行います。
- 故障したら、故障解析して原因究明します。
- 製造工程、材料、構造の知識をもって、使用中の環境条件を考慮した適度なストレスを加える。製品ごとにノウハウがあります。
- スクリーニング試験方法は主に、次の3つに分けられます。
半導体スクリーニングの場合を例にすると、次のような試験が実施されていて、これらの試験で故障しなかった製品が出荷されることになります。
- 半導体スクリーニングの試験例
- 封止前外観、赤外線、X線、高温放置、温度サイクル、熱衝撃、定加速度、衝撃落下、振動疲労、可変周波振動、ランダム振動、ラジオアイソトープリークテスト、高電圧、絶縁抵抗、AC動作など
初期故障を除去することで、出荷後の初期故障を減少させることができ、製品の信頼性を高めることができます。
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- 沖エンジニアリング株式会社[埼玉県本庄市]
- 電子部品・電子機器に関する信頼性試験や故障解析などの製品評価、各種環境試験を受託しております。ISO/IEC17025に基づいた独立試験所として認定を取得しており、公正で中立な第三者の立場で評価・解析を行い国際的に通用するデータをご提供いたします。
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- 株式会社クオルテック[大阪府堺市]
- EBSD分析やパワーサイクル試験などの受託解析・信頼性試験から、研磨試料の作製、高耐食性無電解Niめっき液の開発、EMC対策のコンサルティングまで、トータル・ソリューションを提供いたします。
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- ルネサスエンジニアリングサービス株式会社[東京都小平市]
- 半導体品質業務で培ってきた技術にて、自動車分野・産業分野など多岐に渡り、お客様の半導体の品質向上を強力にサポート
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- 株式会社ミズサワセミコンダクタ[岩手県奥州市]
- 試作開発・量産品の品質評価のリードタイムの短縮に貢献します。各種信頼性評価~故障モード発生時の解析と分析まで。
スクリーニング試験に関係する試験・規格情報の紹介
スクリーニング試験に対応可能な企業
関連規格
- JIS C5948
- 光伝送用半導体レーザモジュールの信頼性評価方法
- IEC 61751
- 光伝送用半導体レーザモジュール-信頼性評価方法
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