EMS試験とは

EMS（Electro Magnetic Susceptibility）試験（イミュニティ試験）とは、電気・電子機器から発生する電磁波や太陽などの自然発生の電磁波によって、機器が誤動作しない耐性を確認する試験です。

EMS試験はEMC試験（電磁両立性試験）の一つであり、もう一つはEMI試験（エミッション試験）です。

EMS測定の製品例としては、通信・情報機器、産業機器、計測機器、医用機器、車載機器などがあります。

EMS試験の種類

静電気（イミュニティ）試験

帯電した人体が電子機器に放電をした時に発生する電磁波に対する耐性を評価する試験です。静電気により製品が破損したり誤動作を起こさないかを評価します。

放射（イミュニティ）試験

ラジオ／TV放送、トランシーバ、アマチュア無線、及び携帯電話などの無線電波に対する耐性を評価する試験です。電波をアンテナにて放射し、製品が影響を受けないかを評価します。

電気的ファストトランジェント／バースト試験

繰り返しの早いパルス性ノイズが、電源ケーブルや信号・I/Oケーブルなどを伝導して電子機器が過渡的妨害を受けた場合の耐性評価試験です。ノイズ電圧を電源線及び信号線に負荷し、製品が影響を受けないかを確認します。

雷サージ（イミュニティ）試験

落雷によって発生するサージに対する耐性を評価する試験です。サージ電圧（サージ電流）を電源線、及び信号線に負荷し、製品が影響を受けないかを確認します。

伝導（イミュニティ）試験

ラジオ／短波放送、及びアマチュア無線などの無線電波に対する耐性を評価する試験です。ノイズ電圧を負荷して、製品が影響を受けないかを確認します。

電源周波数磁界（イミュニティ）試験

電源線や変圧器から発生する磁界に対する耐性を評価する試験です。磁界（50Hz，60Hz）を負荷して、製品が影響を受けないかを確認します。

電圧ディップ・停電試験及び電圧変動試験

電源系統の故障または負荷の急な変化、また短時間停電および負荷の連続的な変化によって起こる電圧変動に対する耐性を評価する試験です。ディップシミュレータと安定化電源により電源電圧を変動させ、製品が影響を受けないかを確認します。